フランスのピアニスト、作曲家であったイヴ・ナット氏(1890〜1956)。
「すべては音楽のためであり、ピアノのためではない」という哲学を掲げ、楽器の技巧をひけらかすのではなく、作品の本質と深い精神性を追求する演奏をした人です。
彼の音楽哲学である「すべては音楽のため」とは、ピアノという楽器を弾きこなすこと自体を目的とするのではなく、音楽そのものが持つ表現やメッセージを伝えるための手段として楽器を捉えるという姿勢を指します。
彼のパリ音楽院でのピアノ・クラスでは、至高の音で音楽の精神的な深みや、明晰でありながらも自由な音楽表現を学ぶことができたと言われています。
私の目標としている指導法です。
また、ナット氏は、「音楽のために、自分自身のことはすべて忘れるように」という言葉も残しています。
並大抵な覚悟では果たせないことですが、いつもこの言葉を心にとめ、真摯に音楽と向き合っていきたいと思います。
