サイトのアイキャッチ画像

西東京市
An die musik ピアノ教室 ブログ

† An die musik(アンディムジーク)とはドイツ語で「音楽に寄す」という意味です

西武池袋線「ひばりヶ丘駅」北口より徒歩 2 分

ホーム » ブログ » ハノンの活用

ハノンの活用

こんにちは♫
An die musik ピアノ教室、指導者の竹村浄子です。

どんな教材でも活用の仕方、練習の仕方で上達度が変わってきます。
今日は「ハノン」の教材の使い方についてお話させていただきます。

「ハノン」というと、ただ指などの練習のために弾く感じで「つまらない」と思われている方が多いのではないでしょうか?
でも活用の仕方を少し変えてみることで、ハノンの見方が変わってくると思いますので、参考にしていただけたら嬉しいです。

ハノン楽譜

1〜30番まではテンポ表示が♩=60〜108とあるのでついついただ速く弾けるようになることだけを考えてしまいがちですが、この30曲の音型に工夫して取り組むことで、様々な奏法やタッチを身につけることができます。
初歩の方や、まだ小さな手の方には、画像中央の「こどものハノン」がおすすめです。

奏法、練習方法をいくつかご紹介したいと思います。
指づかいは必ず楽譜に書いてある通りの指づかいで練習するようにしてください。

マルカート

マルカートは一音一音をしっかりと弾く奏法ですが、16分音符一音ずつを60くらいのゆっくりのテンポで次のニ種類の奏法で弾いてみましょう。

①重力によるマルカート

鍵盤に指の腹をつけておいて、指の重力だけで鍵盤を弾きつつ手首を上に持ち上げながら響きを出す。指はそのまま鍵盤に残して手首を元の位置に戻して次の鍵盤に指をつけてまた重力だけで弾きつつ★前の指が鍵盤を離れることにも意識を持ちながら音が切れないように二音間をていねいにつなげる。の繰り返し。

②指を使ったマルカート

指の裏側の筋を伸ばすことを意識しながら弾いていない指はまっすぐに伸ばし、弾く指は上からゆっくりと時間をかけてカーブを描くように下ろして弾く。この時に他の指が上にまっすぐ伸びてキープしているように。ニ音間のつなげ方は①の★と同じように。

この二つのマルカート奏法では、レガート奏法の基本となる動き、指の重力と手首の脱力によって美しい響きを出す方法、そして指や手の内側の筋力を作ることが無理なく取得できるようになります。

ニ音間のレガート ※特に小さな手のお子さまにおすすめ

ニ音ずつつなげてニ音目で切る奏法で弾いてみましょう。
例えば1番ですと、ドミ ファソ ラソ ファミ となります。
ドで手首に重さをかけて下に深く下ろしミは指を鍵盤につけて弾くのですが、手首は弾くと同時に瞬時に上にフワッと持ち上げ、柔らかい音色でミを切ります。ファソからも同様に。
長いフレーズのレガート奏法が苦手という方には、このニ音間のレガート奏法が大変効果的です。ニ音間を綺麗につなげて弾けるようになったら次は、四音までつなげて四音目で手首を上にフワッと切る奏法で練習します。この時の四音は指の重力だけで弾きます。

このような具合に、決まった音の並びで構成されていることをうまく利用して様々な奏法や音の響き作りを学べるのがハノンの良さだと思うので、私は生徒のみなさんに積極的にハノンの練習を勧めています。
スタッカートも何種類もの練習ができますし、リズム練習も1小節の中の8個の音で自分自身でリズムを作って楽しく練習することも飽きずに弾けるコツの一つです。

また、全音のハノンの39番のスケールも早い段階から(音符が読めるようになってきた段階)ゆっくりでいいので弾かれることをおすすめします。
速く弾くことよりも、まずは指の返しや調性の感覚を身につけるためにゆっくりのテンポで良い音で弾いてください。
41番のアルベジオは、すべての音が切れずに弾けるようになったら(手の大きさによる)ゆっくりから練習してください。
スケールとアルベジオはたくさんのことが身につきますので、全調ぜひ繰り返し繰り返し弾かれてくださいね。

また、画像右の金子勝子先生の「指セット +ハノン」はテクニックをさらに高められたい方におすすめの教本です。
全音のハノンと並行して使われるとより効果的だと思います。

今日は風が冷たいですが、素敵なValentine’s day になりますように♫

Happy Valentine ❤︎


投稿日

カテゴリー:

投稿者: